皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「うちの子は漢字を覚えるのが苦手です。どうしたら良いのでしょうか。」
というものです。
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漢字覚えるの大好きなんていう人は、あんまり聞いたことないと思います。
魚辺の漢字好きとか、そういうんだったらあるとは思います。
何かを覚えるのって、基本、結構みんな嫌いなんじゃないかなって思います。
ただ、1個あるのが、記憶って嫌なものって忘れるようにできています。
まず、聴覚記憶です。
要は、WISC4で言うと、WMI(ワーキングメモリー)、聴覚の短期記憶、 PSI(処理速度)が目で見た短期記憶処理速度指標って言ったりします。
その短期記憶として保持した情報って、海馬っていうところに入ります。
その海馬では記憶の取捨がされます。
だから、この記憶は必要な記憶だななんて思われたものは、長期的に保存されます。
要は長期記憶です。
そして保持されます。
そして、この記憶は忘れた方がいいなって海馬が判断したら忘れ去られちゃうっていうのがあります。
だから、海馬が全部判断します。
そして海馬は寝てる間しか働きません。
だから、昔、学生時代とかあったと思います。
例えば、中学生、高校生って、定期テスト、期末テスト、中間テストってありましたよね。
その時、一夜漬けの人いるじゃないですか。
「あたし、寝たら忘れる、寝たら忘れるから寝ないで来ました」みたいな人。
寝ないで一夜漬けし、試験来ましたみたいな。
一夜漬けして、 試験終わりました。
家帰って仮眠する。
仮眠したら本当に全部忘れて、次のもまた叩き込んで一夜漬けでいくみたいな。
いるじゃないですか。
その人たちって本当に忘れていきます。
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なんで記憶って海馬が忘れさせてくれるかというと、 嫌な記憶や嫌な感情だけずっと残り続けていたら、人ってどうなると思いますか?
そう、もうお分かりのように、うつ病になっちゃいます。
だから、もうデフォルトとしてうつ病を防止するように忘れさせてくれます。
だから、会話っていうのは、重要とか重要じゃないとか、そういった客観的な認識って持てないんです。
では、何を持つのかっていうと、プラスイメージの感情、 要は良い感じです。
楽しいとか面白いとか、なるほどとか、ワクワクするとか、そういったプラスイメージの感情を持つ情報を記憶として残します。
一方、一夜漬けとかもそうですが、一夜漬けする人って基本的に勉強嫌いじゃないですか。
だから勉強嫌いなので、やだとか、やりたくないとか、つまんないとか、難しいとか、逃げ出したいとか、 そういった感情を元に一夜漬けで叩き込もうとします。
だから夜寝ている間に、そういった感情を抱いてる結果、忘れさせてくれちゃうんです。
仕組み的にはそういう事です。
では、最初、漢字苦手ですっていうお話がありました。
まずは楽しいと思える、お勉強ってどういうことなのっていうのをやるしかないです。
だから、度々出してるうんこドリルってすごいです。
うんこ計算ドリルも出ました。
お勉強嫌い、算数嫌い、計算嫌い、漢字嫌いとか、そういった子でも、うんこって聞くと、なんかもう勉強チックじゃないじゃないですか。
学校の教科書にうんこなんて書いてません。
逆に、子供たちがいたずら書きでうんこ書いて喜ぶぐらいです。
でも、うんこって書いてあったら、もうゲラゲラ笑います。
それで、笑うということは、プラスイメージの感情です。
つまり、この情報を残した方がいいんだよなっていうふうに海馬が判断してくれて、苦手な、漢字とか計算とかっていう情報も記憶として残るようになります。
記憶として残るから、その子はお勉強ができるようになります。
お勉強ができるようになるから、よりやります。
さらには、うんこドリルすげえってなります。
そういったロジックなんですよね。
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まずは、どうすれば楽しいと感じるのかっていうのを考えていくしかないんです。
楽しいと感じ、もしくは、楽しくなくても、フラットな感情だけでもいいんです。
マイナスから0になるだけでも効果はあります。
昔あった漢検DSみたいのも使えます。
ただ、DS持つとゲームばっかり走っちゃいます。
今は、スイッチとかかなとは思いますが。
そうであれば、漢字パズル、漢字かるた、漢字のカードゲームがあります。
その時に、読めないと書けません。
読めない漢字は書けません。
だから、うちの子、読みしかやらないんですっていう、親御さんもいます。
でも、第1段階としては正しいんです。
なぜなら、読めないと書けないから。
だから、まずは読むっていうことを注力するっていうのはありなんです。
その後どうするのか。
しかも、 書くのが嫌いな子、WISC4でいうとPSIが低い子っていうのは、書くの嫌いです。
その子に無理やり書かせたって、書くの嫌いだから、嫌いなことやらせ続けても定着しないです。
だから、嫌々書かせてもしょうがないです。
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じゃあどうすんのっていうことで、テクニックが必要なんです。
例えば、言って漢字を覚えさせるとかです。
どういうことかというと、言遍であれば点横横横口みたいなような形で口に言います。
そして、それを空で、空中に指で書いてみるとか、机の上に指で書いてみるとかっていうのは、僕はやってます。
それで、3回それを言わせます。
1回だけテストで鉛筆を持ってもらいます。
1回だけ って言うと、1回ならいかと、1回だけ鉛筆持ってやってもらうので、テストします。
そして、書ければオッケーで、書けなかったら、もう1回空中に書こうなんていうことをやったりしてます。
あとは指に、絵の具をつけて、鉛筆を持つ代わりにしていたっていうケースもあります。例えば、火偏。
その場合は、火は赤をイメージしているので、赤い絵の具を指につけて書いたりとかです。
さんずいであれば、青い絵の具を指について書かせたりっていうのを、やったりしたケースもあります。
牧場でやったりもしました。
それも人差し指で普通、みんなやるんですが、違うんです。
人差し指につけたり、中指につけたり、薬指つけたり、親指つけたりっていう風に、指替えでやっていました。
そんな風にちょっと楽しみながらやるとか、いくつかやり方があります。
ストーリーで覚えるとかもいいです。
その方が、記憶の定着って、やっぱり良くなります。
想像力が働いたものの方が、記憶力は上がります。
だから、どうやって、楽しく学べるのかっていうのを、まず、考えてみた方がいいのかなって思います。
その子によって、楽しみ方、これが楽しいっていうのが、違いますよね。
そんなことを考えてみてはいかがでしょうか。
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いかがでしょうか。
発達障害ラボ
室長 車重徳