004【WISC-Ⅳ】PRI(知覚推理指標)が低い子の対応法_流動性知能

 

皆さん、こんにちは。

発達障害ラボの
車  重徳です。

ここでは、HPでは書ききれない
WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査についての
さまざまな情報を書いていきます。

 


さて、今回は
WISC-Ⅳ(ウィスク)検査の
4つの指標得点
・VCI(言語理解指標)
・PRI(知能推理指標)
・WMI(ワーキングメモリ指標)
・PSI(処理速度指標)
のうち

PRI(知覚推理指標)について
書いていきます。

 

 

 

《WISC-Ⅴ検査の低い指標の伸ばし方はこちらから》

 

 



PRI(知覚推理指標)はとても
大事な能力です。



ざっくり言えば
PRIは「応用力」なのです。

 


では、応用力とは
どういった意味なのでしょうか。



応用力を辞書でひくと
「物事を応用する能力。
ある物事を別のことにも当てはめて
うまく活用する発想」


ということが書いてあったりします。

 


応用力がないと
類似の作業や行動が
全て初めての行動になるので

 


・人よりも多く緊張してしまう
・パターン化がうまくいかず、上手に処理できない

ということが起こるうるのです。

 

 

 

《発達障害児の支援方法について学びたい方はこちらから》

 

 

 

 

人は誰でも
・新しいこと
・初めてやること
には緊張を覚えますよね。



しかし、似てような経験があれば
その似たような経験を核として
パターン化して捉えることができ



仮に初めてのことだったとしても
既に既知の事実として
処理することできるようになるのです。


例えば、料理の際、
包丁で何かを切りますよね。

ネギの切り方を学び
ネギを千切りで切りました。



その後、きゅうりを切る必要が出ました。



PRI(知覚推理指標)がある子の場合は
きゅうりもネギも細長いから
同じ切り方で良いだろうと、

そのまま千切りするのです。



しかし、PRIが低い子は
ネギときゅうりは別物と考え
きゅうりはきゅうりで切り方を
学ぼうとするのです。


これは、算数や数学で考えると
さらに分かりやすくなります。

演算子(+-×÷)や考え方が同じであれば
数字が異なったとしても
基本的な解き方は同じなはずです。



しかし、PRIが低い子は
全て「別物」と捉えてしまうのです。

 

 

 

《WISC-Ⅴ検査を自分で実施したい人はこちらから》 

 



応用が利かないため
1つ1つの問題を新しいものとして
捉えるのです。

その結果、人よりも
・答えを出すのに時間がかかる
・出した答えの正答率が下がる
のです。

周囲の友人と比べて
・時間もかかり
・正答率も下がる
とどうなるのか。。。

自分に自信を失くすのです。

自分に自信を失くすというのは
「自己肯定感を下げる」
ということを意味します。

そして、最終的には
新しく取り組むことが恐ろしくなり

チャレンジをしなくなるのです。

チャレンジしないと
新しいことへの成功体験を
得ることができなくなります。

そこまでいくと
負のスパイラルです。

 

 


こういったPRIが低い子には
最初から「パターン化」して
教えてあげるべきです。

パターン化する前には
ルール化が必須です。



その手法も一緒に教えるのです。


全てのものごとには
何らかの因果関係があり



その因果関係を把握することにより
初めての事象に相対する恐怖や不安を
消し去ることができ

結果として
良い行動をとることが可能になるのです。


PRIが低い子に対して
是非、試してみて下さいね。

 

 

 

★☆
発達障害ラボ

室長 車重徳