皆さん、こんにちは。
発達障害ラボの車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「わが子は発達障害です。
子どものことが心配でなりません。
どうしたら良いのでしょうか?」
というものです。
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さて、わが子が心配ということですが、
みんなそうなのかもしれませんし、
そうじゃない方もいるのかもしれません。
発達障害を抱えていれば、
みなさん考えることは、
「この先この子は一人でやっていけるのか。」
「一人で生きていけるのか。」
「生きていくためにはお金を稼がなければいけないが、
お金を稼ぐことができるのか。」
などと、ご心配の方も多いと思います。
私が知っている中で、
「うちの子は障害が重く一人では生きていけないだろう。」
「そして、働くことができないだろう。」
と思って、
「子どもに何か残していけないか。」
と考えた方がいます。
そこで、アパートを一棟まるっと購入した方がいました。
そこから家賃収入を得て、
子どもが食べていくことができたらいいんじゃないかと
考えて行動されたご家庭がありました。
一番すごいのは家賃収入ですね。
そして、お母さんが仕事を辞めて、
「管理会社に任せず、
私が日中アパートの掃除やゴミの処理をしたり
草刈りをしているので大変です。」
と言っていました。
もし家賃が5万円として
4世帯入れば月に20万円。
6世帯で30万円です。
まず、子どものやれることを増やすというのが一つ。
それから、絶対に自己肯定感を上げないとだめです。
発達障害の有無や重さは分からないけれど、
自己肯定感は上げるに越したことはありません。
要は、学校で勉強したことと
この先社会で経験していくことは違いますよね。
それは、学校で勉強したことが
役に立たないということではありません。
学校の勉強は知能を上げるために大事です。
よく、「社会に出たら方程式を使わないから
勉強しなくていい。」
「海外に行かないから英語は必要ない。」
と聞きますが、
そうではないんです。
知能を上げることが大事なんです。
そして、知能を上げるために
言語能力を上げる・一般常識力を上げるんです。
算数的・数学的なものの思考というのは、
知覚推理指標(PRI)を上げるんです。
そこが必要なんです。
だから、知能を上げるために
学校でしっかり勉強にとりくむことは大事です。
とは言え、不安はぬぐえないと思います。
しかし、不安になっても仕方ありません。
よくあるのが、親が子どもの手を引っぱって
どんどん先に進もうとしてしまう。
子どもが転んだらすぐに駆け寄って立ち直らせてあげる。
というようなことをやっている親もいます。
気持ちはわかりますけれど、
例えば「親」という漢字を思い浮かべてください。
木の上に立って
子どもを見守る存在ということで、
この漢字は生まれているんです。
だから、子どもの側にいて
手を引っぱるのが親ではないんです。
常に子どもの後ろにいて
子どもを押し続けるのも親ではないんです。
子どもが前に進める状況になったら、
一歩離れた場所・高い所から
俯瞰して子どもの方向性を見守ってあげるんです。
これが、親の役割なんです。
全然前に進めないんだったら、
進めるように励ます。
コーチングやサポート・
押すことが必要になるかもしれません。
しかし、これは親の役目ではありません。
誰か他の人にバトンタッチしなければいけません。
親がやるべきことは、
最終的には、子どもだけではなく
その状況も含めて俯瞰して見守るということです。
ただ、にっちもさっちもいかないような状況になったら、
見守るだけではなくて近づいて
助けることも必要になるかもしれません。
しかし理想は、その子が誰のどんな力を借りたら
救われるのか助けられるのかという
環境調整してあげるのが親の仕事です。
30歳になっても40歳になっても
何もかも親に頼りきりの子はどうですか。
そうではなく、何か困ったことがあったら
最終的には親に頼らずに、
誰に頼ればいいのかを自分で見つけ出す。
または、その人に助けてもらいながら
困難な局面を乗り越えていく
というスキルを身に着けていくことが大切です。
前に進めていない子どもの状況なら仕方ありませんが、
そうでないならば木の上に立って見守ることが大切だと思います。
いかがでしょうか。
★★
発達障害ラボ
車重徳