皆さん、こんにちは。
発達心理サポートセンターの心理士/カウンセラーの車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「WISC4って何ですか?」
というものです。
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たびたびWISC(ウィスク)って言葉発言しているかと思います。
いま日本ではWISC4という検査が出ています。
何なのかというと、正式には知能検査です。
どんなことが分かるのかというと、よくある勘違いとして、WISC4という検査は発達障害があるかどうか、その子供に発達障害があるかどうかを調べる検査ではありません。
だから、WISC4とったからといって、“あなたは発達障害です”とかにはなりません。
では、なぜWISCを取るのかというとその子は何に苦手を感じているのかや、その子のもし問題行動や何かトラブルとかがあるのであれば、それは何が原因なのかっていう根本的原因が分かるんです。それをWISCという検査で確認するんです。
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例えば、どういうことかというとわかりやすいところ、会話・対話がなかなかできないと。
会話ができないとはいったいどういう事なんですか。
そこをWISCという検査で読み解きます。
まず会話・対話ってどんな能力が使われるのかっていうのをまず考えます。
その時に、会話・対話って相手が発した言葉を脳の一部として記憶に保持しますよね。
耳で聞いた情報を記憶として保持しないといけないんです。
じゃあ、相手が発した言葉を耳で聞いて、それを記憶で保持するその能力って何かというと、聴覚の短期記憶なんですが、WISC4という検査でいうとWMIっていう検査が耳から聞いた情報を記憶できるんです。
だから、WMIというWISCの数値が低ければ当然指示も含めて、相手が何か話したとしても全部忘れちゃうんです。忘れちゃって、全然関係ない言葉が返ってくるっていうことが考えられます。指示であれば、文字通り全く従えていないみたいな。
それって本人に悪気があるわけじゃないんです。
能力的に、覚えられないんです。
例えば、できる人もいるかもしれませんが、円周率100桁を10分で覚えてください“って言われたら覚えられますか。
私はすごく記憶力が悪いので無理です“できる人もいるかもしれませんが、多くの人が無理なんじゃないかなと思います。
っていうのと同じように円周率100桁は極端すぎると、数個の指示であれば覚えられるはずじゃないかっていうのも間違いなんです。
それは、今もしそういう人がいるのであれば、あなたは2、3の質問だったら覚えられるかもしれないけれど、そうじゃない人もいますし、もっというと100桁の円周率ぐらいなんで言えないの?おかしくない?っていう人もいるかもしれません。
人によって能力は違うんです。
なので、その子がどのくらいの能力を持っているのかっていうのがWISCの検査で分かるんです。
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そして相手が発した言葉を脳の一部に記憶として保持したら、その意味を理解しなければなりません。じゃあ意味を理解するために、どんな能力がいるのでしょうか。まずは単語力がいります。
いわゆる語彙力です。
では、単語力あるのでしょうか。小中学生の漢字テストとかっていう感じではありません。日常生活の中で、使われるであろうそのさまざまな単語が出てきます。なので、単語分かっていますか?という事です。それがどれくらいわかっているのかっていのが分かるのがWISCっていう検査です。
WISCの検査で単語力が低いのが分かったら、その子に指示を出したり、その子と会話するときはその子が知っているレベルの優しい言葉で会話しなければだめですよってことです。
そして、会話・対話で言うと相手が発した言葉を記憶して意味を理解する、そこに指示代名詞が入っていることありますよね。例えば、彼、あれ、それとか、暗喩・隠喩が入っていることもあるはずです。一番よくわからないのが、夫婦間とか家族間の会話で
「ちょっと、あそこのあれ何なのあれ。片づけといてよ。」みたいな。
さっぱり何のことかわかりませんよね。
他人が聞くとそう思うと思いますが、身内であれば分かるかもしれないというところです。
ちなみにあそこのあれとか、何なのあれとか、そういう言葉が理解できるかもWISCの検査で分かるんです。VCI、PRIという検査の数値がそこに当てはまっていきます。
相手が発した言葉を理解するときに一般常識力があるかが大事です。
例えば、インドでは子供の頭の上に手を置いてはいけない。でも日本では、子供の頭を撫でますよね。当然一般常識というか風習なんですが、日本では違うと。それによって、会話って噛み合う、噛み合わないが出てくるんです。なので、一般常識力ありますか?
この一般常識があるかどうかもWISCの検査で分かります。
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そして今度は、相手にフィードバックして返さなければいけないその返す時に、また単語力は必要といいような感じで、様々な能力が会話・対話で必要なんです。その1個1個の能力があるのかどうか、WISCという検査で理解できるんです。
だからもしなんだったら、性格が悪いとか、やる気がないとかではなくて、例えば、聞いたけど忘れちゃってるから行動できないとか、会話がかみ合わないとか、単語が難しすぎてわからないとか。これぐらいの年齢なんだから、このぐらいの単語力分かるかっていうとそれも大きな間違いなんです。
例えば、40歳だからこの辺の単語もわかりますよね?って言われて、わかりますかっていう事です。
例えば、WISCっていうのはCHC理論て言う理論に乗っ取られて作られた、もともとパス理論ていう高次認知機能をもとに作られているんですけれど、高次認知機能だと、パス理論だとちょっとなかなか解釈が難しいのでCHC理論を乗っ取って、CHC理論をクラスター分析かけるんです。クラスター分析かけたうえで、その各々の数字の意味っていうのを特徴づけて理解していく。
普通はこれくらいわかりますよね?
って、私が言ったときに、わかりましたか?っていう事なんです。
話している本人は“普通はこれくらいわかるよね”って感じでいても、聞いている側はさっぱりということも多分あると思います。
なので、WISCっていうのは、そういうことをなくすために客観的に、日本全体でみて理解できるかできていないかなんです。
例えば、東大生全員は理解できているけど、そうじゃない子は理解できないというものではなく、一般的に見てっていうところで、その子の能力値っていうのを見ていくというところです。
いかがでしょうか。
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発達心理サポートセンター
心理士/カウンセラー 車重徳