皆さん、こんにちは。
発達心理サポートセンターの心理士/カウンセラーの車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「WISC4検査のWMIってどうやって伸ばすのですか?」
というものです。
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WMIとは、VCI、PRI、WMI、PSIと4つ指標得点というものがあり、WMIはいわゆるワーキングメモリー、短期記憶というものになります。
長期記憶はVCI(言語理解指標)の中にある下位検査で単語、知識というものがあります。その単語と知識っていうのが長期記憶になります。
WMI(ワーキングメモリー)って、耳で聞いた情報を記憶したり、頭の中で若干操作してアウトプットするといった能力です。
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どうやって伸ばすのかというと、一番簡単な伸ばし方がNバック式記憶トレーニングというのがあります。
NバックのNは変数のNです。
どのように行うかというと、まず簡単な足し算や引き算を口頭で出していきます。
例えば、1+1=2といったように答えを答えてもらいます。
2+2=と聞いて、4と答えてもらう。2+4=6、3+2=5といった感じです。
簡単な足し算を答えてもらいながら、その答えを暗記してもらいます。
NバックのNは変数なので4バック、5バックだったりするんです。
先ほどであれば、4問前の答えは何ですか?と聞きます。答えは2という形になります。
それが、5バック、6バックと覚えるか数字が増えていくと難しくなります。
どのように考えるかというと、出された問題を瞬時に答えるというのは、脳って左脳と右脳と二つに右左に分かれていますが、右脳なんです。
記憶していくっていうのが、左脳を使います。だから、これは右脳も左脳も両方刺激することができるという形になります。
そのため、出された質問に瞬時に答えるのが右脳トレーニングということは、100マス計算は何なのかというと、100マス計算は計算力を鍛えるのではないんです。
100マス計算をしても計算力は鍛えられません。
あれは、ほぼほぼ反射です。どちらかというと、集中力です。右脳のトレーニングになります。
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どのくらい効果があるかというと、インターネットで調べるとすぐに出てくるのですが、デンマークかの教授だったかと思いますが、論文を書いています。
そこには、3か月とかで、短期記憶の数字上がっていました。何ポイントといった考え方で、わかりやすいかと思うので良ければ見てみてください。
上がっていたので僕はやってみてもいいんじゃないかなと思います。
どれくらいやればいいのかという質問も頂くこともあります。
そんな長い時間やる必要はありません。
理想は毎日です。だけど、2日に1回とかでもいいんじゃないかなと思います。
長い時間でなくていいので、勉強中のアクセントや、子供と歩きながら行ってみてもいいのかなと思います。
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もし、数字が難しいのであれば、数字は無意味刺激なんですが、数字に意味がないという事です。では、有意味刺激は何なのかというと、牛、豚、鉛筆、消しゴムなどその単語自体が意味を成しているのが有意味刺激です。
無意味刺激って、覚えにくいです。
なので、数字でやって難しいなって感じる方いれば有意味刺激に置き換えてみるのも一つかなと思います。
どのように行うかというと、1つづつ単語を言っていくだけです。
例えば、犬、サル、鳥、象、パンダ、ウグイスと言ったら6個前の単語は何ですか?みたいな。答えは犬です。
そうすると難易度下がります。
そのため、計算も合わせた形で短期記憶というかNバック式記憶トレーニングを行うのが、一番いいのですが、もし難しい場合は有意味刺激に置き換えるのも1つかと思います。
動物、果物、野菜でもなんでも大丈夫です。
1つ答えたらリセットになります。リセットしないと永遠に積み重ねていってしまうので、リセットして覚えていきましょう。
VCI、PRI、WMI、PSIと4つ指標得点ある中で一番伸ばしやすいのがWMIになります。
いかがでしょうか。
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発達心理サポートセンター
心理士/カウンセラー 車重徳