皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
今回も公認心理士試験の一問一答についてお伝えしていきます。
〇×問題なので〇か×かで答えて言っていただけたらと思います。
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第1問
共感的な理解は建設的な方向に人格が変容するために必要な条件の1つという事です。
〇か×か?
正解は〇です。
ロジャースはクライアントに建設的なパーソナリティの変化をもたらす条件を6つ挙げています。6つの中に共感的理解というのが含まれています。
第2問
セラピストが共感的理解をしていることがクライアントに伝わる必要がある。
〇か×か?
正解は〇です。
共感的理解を示していてもクライアントにパーソナリティが建設的な方向に変化するための条件の1つなんですが、そもそも共感的理解はクライアントに伝達していないといけません。要はいかにセラピストが共感的理解を示したとしてもクライアントがそれに気づいていなければという話です。パーソナリティの変化というのは見受けられないということになります。
第3問
セラピストの内的照合枠に沿ってクライアントが感じる世界を理解すること。
〇か×か?
正解は×です。
共感的理解はクライアントの内的照合枠に沿ってクライアントが感じている世界を理解することです。
第4問
クライアントの内的世界をあたかもその人であるかのようにという感覚を保ちながら理解することが大事なのでしょうか。
〇か×か?
正解は〇です。
クライアントの内的世界をあたかもその人であるかのようにという感覚を持ちながら理解することが大事ということになります。
第5問
森田療法における入院療法では最初の1週間は終日横になったまま過ごす。
〇か×か?
正解は〇です。
森田療法における治療段階というのは、1番目は絶対臥褥期というのがあります。ずっと寝ているという事です。2番目が軽作業期、3番目が重作業期、4番目が社会復帰期の4段階です。第一次期である絶対臥褥期の1週間程度は食事、洗面、トイレ以外は病室に横になって過ごすという風に定められています。
第6問
森田療法では不安をあるがままに受け止めたうえで不安が引き起こす症状の意味や内容を探求していく。
〇か×か?
正解は×です。
森田療法は不安をあるがままに受け止めるんですが、不安が引き起こす症状の意味や内容を探求したり、解釈したりはしません。まずは受け止めるだけです。
第7問
内観療法における集中内観では指導者を含め他人と一切話をしてはならない。
〇か×か?
正解は×です。
内観療法はヨシモトイノブという人によって考案された日本独自の心理療法です。1,2時間おきに面接に来る指導者に思い出したことを報告します。要は思い出すのに時間がかかるという事です。
第8問
内観療法では、してもらったこと、して返したこと、して迷惑をかけたこと及びして返したいことという4項目のテーマが設定されている。
〇か×か?
正解は×です。
内観療法は内観3項目というのがあり、してもらったこと、して返したこと、して迷惑をかけたことは正しいです。して返したいことは設定されていません。
第9問
動作法では、心理的な問題の内容や意味を心理療法の展開の主な要因として扱わない。
〇か×か?
正解は〇です。
動作法では心理的な問題の内容や意味を心理療法の展開の主な要因としては扱いません。そして、心身一元論に基づき言葉ではなく動作を治療の媒体とするのが特徴です。
第10問
精神力動療法では、クライアントの主観的世界を理解し受容する。
〇か×か?
正解は×です。
クライアントの主観的世界を受容するというのは来談者中心療法の特徴です。
第11問
不安や恐怖を管理してそれを段階的に和らげていくのが精神力動療法なのでしょうか。
〇か×か?
正解は×です。
不安や恐怖を管理して、それを段階的に和らげていくのは行動療法における系統的脱感作法の説明です。
第12問
無意識な心的過程が存在することが基本前提となるのが精神力動療法なのでしょうか。
〇か×か?
正解は〇です。
精神力動療法は精神分析の考え方をもとに発展しています。精神分析と同様に無意識の存在や症状に対する無意識的意味を理解します。そのため、無意識的心的の過程を前提となると考えられます。
第13問
精神力動療法は催眠療法から発展して外傷体験を想起させる方法へと移行した。
〇か×か?
正解は〇です。
フロイトはヒステリック患者も外傷体験を必ず想起できると考えました。そのため、催眠療法とカタルシスを併用した治療を行っています。
第14問
不快感や恐怖などの感情喚起させる内的なイメージや思考を精神力動療法で変容することができる。
〇か×か?
正解は×です。
不快感や恐怖などの感情を喚起する内的イメージや思考を変容させるというのは、認知行動療法に関係する説明問ことになります。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳