皆さん、こんにちは。
発達障害ラボ室長の車重徳です。
さて、こんな質問を頂きました。
「学校の先生にWISC4検査を勧められました。WISC4検査で発達障がいが分かるのでしょうか。」
というものです。
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結論言うと、WISC4検査で発達障がいの有無は分かりません。
発達障がいの診断で何を基にするのかというと、アメリカの精神学会が作ったDSM5という診断マニュアルがあります。
その診断マニュアルで診断するというのが一般的です。
後は、WHO、世界保健機関が作ったICD10という診断マニュアルをもとに診断すると決まっています。
DSM5ではなく、DSM4だった時に、DSM4とICD10で診断するかで変わったというのがありました。
そのため、DSM5にバージョンアップするときにICDと診断基準をそろえましょうという話になりました。
今はDSMとICDの基準は一緒になっています。
では、WISCをなぜ取るのでしょうか。
発達障がいの診断ではないのであれば検査する必要があるのでしょうか。
WISCは、その子の得意なところと苦手なところを判断する、調べましょうということで取ります。
なぜ苦手なところと得意なところを調べるのかというと、苦手なところというのはその子の生きづらさや何かしらの問題行動とか課題の行動につながっている可能性があります。
例えば、お友達とうまくいかないとか、忘れ物ばかりするとか、お勉強が全く定着していないとか、迷子になってしまうとか、いろんな問題を抱えていたりします。
その理由をWISC検査で判断することができますという事です。
原因が分かれば、その子のせいじゃないというものもあると思います。
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悪気があって、お友達に悪口言うのであれば仕方ありませんが、その子が場の空気を読むことができなくて、ついつい言ってしまうのであれば、場の空気読めるようにトレーニングをすればいいという話です。
その子が場の空気読めないとか、何か能力的に劣っているというのは適切な表現ではないですが、あまり得意ではないことで誰かが困るのであれば、それは能力の問題になるので何か違うサポートの仕方や違う考え方市中ればいけません。
学校としては、劣っているところがあるのであればそこをサポートしましょうという建設的なところもあります。
WISC検査をしたからといって、イコール発達障がい者というわけではありません。
または、WISCとって、もし結果悪かったら支援級に行かなくちゃいけないという決まりもないです。
ただ、場合によっては支援級を進める先生がいるのも事実です。
なぜかというと、先生は自分が教えられる子しか教えたくないからです。
自分の言う事を聞く子しか教えたくないです。
体罰もできないし、対応方法が分からないという先生もいます。
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先生なんだからやりなさいという方もいますが、そもそも僕も教員免許持っていますが、教科教育法でも生活指導の学習でも発達障がいの知識は若干持っていたとしても、こうすればうまくいくというロジックもないです。
人によって異なります。
だから、教えられる子しか教えたくないなんていう人が実際にいます。
場合によっては、何かしら言われるというケースがありますが、発達障がいの診断をするわけではないし、得意なことが分かって苦手なところをカバーできるのか、苦手なところはトレーニングで伸ばすことができたりします。
どんなトレーニングがあるのかを建設的に考えていけたらいいんじゃないかなと思います。
苦手なところのトレーニングは発達障がいラボで研修もやっているので、気になる方もいればほかのページも見ていただけたらと思います。
いかがでしょうか。
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発達障害ラボ
室長 車重徳