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270【勉強】#140 覚えてもすぐに忘れてしまいます。どうしたら良いのでしょうか。

皆さん、こんにちは。

 

発達障害ラボ室長の車重徳です。

 

さて、こんな質問を頂きました。

うちの子はお勉強の際、覚えてもすぐに忘れてしまいます。どうしたら良いのでしょうか。」

 

というものです。       

 

 

 

 

まず、記憶ってどういう風になっているかっというと、短期記憶というところにまず入ります。

そして、短期記憶に入った情報、一次記憶です。

それが海馬というところに入ります。

海馬で記憶が取捨され、 海馬が必要ないと見なした記憶が忘れ去られます。

 

海馬が必要だ、もしくは重要だとみなされた記憶が長期記憶に保存されます。
そういったプロセスっていうのが大事になります。

そして、短期記憶というものは、まず視覚で入れた方が早いのか、聴覚で入れた方が早いのかというところになります。

 

視覚で入れるってどういうことかと言うと、基本的には見て覚えるってやつです。

例えば、電車とか乗っていると、学生さんが、 もうひっきりなしに単語帳ペラペラ、ペラペラめくっていると思います。

 

なんか勘違いしている人がいますが、じっと見て覚える、そういったふうに、捉える人がいるんですが、結論、単語を60秒見るより、1秒に60回見た方が、覚える効率はいいんです。

もう何十倍にもその方が高いです。
だから、フラッシュカードってあります。

パパパパって、トランプ切るように切って、見せていくやつです。

あれはもう理にかなっていて、あれが最も記憶効率として覚える可能性が高いです。

しかし、視覚記憶が弱いとあれは入らないんです。

 

では、WISCでいう視覚記憶って何かというと、短期の視覚記憶はPSI(処理速度指標)です。

これがないと、目で見ても入らないということになります。

 

 

 

 

まずそこが1つです。

もし視覚記憶弱いのであれば、聴覚です。

例えば、聴覚で何も覚えられないって思っている方がいますが、 漢字でも英単語でも聴覚で入れられます。

これを知らない人、結構います。
漢字をどうやって聴覚で入れるのでしょうか。

 

耳で聞いただけで、書けるようになるのかっていうと、方法があります。

その方法っていうのは、一遍一編を口頭で言います。

縦横横横縦、四角みたいな形で 言っていくっていうやり方と、象形文字になぞらえた形で言っていくっていうやり方があります。

これは、発達障がいラボの研修で、やり方をご説明しているので、もしご興味ある方いればご参加ください。

 
まず、短期記憶として、視覚がいいのか、聴覚がいいのかっていうのをしっかり見極めていきましょう。
そして、その後、海馬に入ったタイミングで、プラスイメージの記憶は長期記憶として保存されますが、マイナスイメージの感情が伴う記憶は保存されません。

 

例えば、マイナスイメージの感情を伴う記憶とは、つまんないとか、苦しいとか、難しいとか、意味わかんないとか、やりたくないとか、嫌だとかです。
要は、お勉強って、いやいややっても絶対に定着はしません。
これは、記憶と感情のその相関関係を考えて、そのプロセスがあります。

それも明らかではありますが、結論、嫌々やっても上がらないってことです。

 

 

 


「勉強しなさい、勉強しない」って言われて、嫌々やって、勉強がすごくできるようになりました、東大行きましたって聞いたことないです。

当たり前です。

言わずにやるんだったら、それはいいけど、やらないから言うんです。

そういう方はたくさんいらっしゃいますが、「やりなさいやりなさい」って言って定着するものはないんです。

だから、そういった面でも、うんこドリルは画期的です。

子供からすれば、うんこって見ると、もうなんか知らないけど、笑いの対象です。

 

「ゾウが2個うんこした」その文だけで、ゲラゲラ笑って、それ何がおかしいか僕にはわかりません。

それで、ゾウという漢字を覚えるのであれば、まあすごいですよ。

要は、楽しいとか幸せとか面白いとかなるほどとか、そういった感情を伴う記憶は、 長期記憶として保存しやすいんです。


悪い例で言うと、例えばパチンコってありますよね。

買った金額より負けた金額の方が絶対多いです。

ほぼほぼです。

そうでないと、パチンコ店の家賃も払えないし、お給料も払えないです。
だから絶対負けた金額の方が多いって言われています。

しかし、勝った時にアドレナリンも含めてぶわっと出るから、その記憶が強烈に残っています。

だから、その後負け続けてもパチンコに行き続けるわけです。

 

このように、それが何年も前だったとしても、やっぱり残っています。
競馬で万馬券が当たって、もう100万単位のお金が手に入りました。

でもよくよく計算したら300万円ぐらい負けていますなんて人、やっぱいます。
それ考えると、プラスイメージの感情を伴った記憶、どんな記憶であったとしても、やっぱり強烈に残ります。

残るので、一緒に伴う情報もずっと残り続けるっていうのもあります。

 

 

 


つまり、楽しませながら、楽しみながら、記憶を定着させていくことができないかっていうのを確認していくんです。

中学校入ってよくあるのが、好きなアーティストの歌詞です。

例えば英語の歌詞とかを日本語にする、その方がよっぽど記憶として残るっていうのもありますよね。

好きなアーティストだから、やっぱり覚えよう覚えようって気持ち働きます。

 

覚えたいっていう、前向きな気持ちがあるけれど、普通の学校のお勉強とかで英単語覚えろって言われても、「なんだよ、これ。なんか留学生がやってきて、なんか日本のことを聞いてきたけど、別にそんな話したくねえし」みたいな感じです。

そんな感情を伴って、英単語覚えようとしても、全く記憶として残んないですよねって話です。
じゃあどうするのっていうのが仕組み作りになります。

 
どうすれば楽しく食いついて、プラスイメージを持つことができるのか、もし持てないのであれば、感情をフラットにします。

トップ高に受かった学生さんが、いつも言っていますが、英単語とか漢字を覚えるのって、勉強じゃないよねって言います。


あれを勉強とするからダメなんです。

あの歴史の年号もそうです。

勉強じゃないんです。

あれ。もうただ単純に、電車に乗って、外眺めているのも、単語帳ペラペラめくってんのも一緒だそうです。
もう風景、景色だそうです。

だから、感情が好き嫌いじゃなくフラットなんです。

 

 

 

 

先ほどお伝えしたように、1分間覚えよう覚えようって60秒見るよりも、1秒間、無意識でぱっぱっぱっぱっぱっぱぱっぱ、目に入っちゃった方が、絶対記憶として残ります。

それを実現しています。
すごいですよね‼

 

そう考えると、フラットな感情にした方が残ります。

フラットな感情にして、英単語とか、歴史の伝言とか残します。

頭の中にインプットします。

そして、例えば、単語テストとかなんかのテストで10点満点取るってなると、「あ、やった。効果出た。」って言って、プラスに繋がります。

 
「なんだ、このやり方でいいんだ。」じゃあ、もっと続けようってなります。

そのループをどう作り上げていくのかっていうのが大事になってきます。

だから、それができるかどうかです。

子供は、その子は、何が好きなのかな。

何だったら、ハマるのか。

どんな持っていき方すればいいのか。

お友達同士で競わせればいいのか。

 

 

 

いろんな考え方があります。

それを実践していきます。

その実践方法のテクニックとかも発達障がいラボの研修の方で、お伝えしているのでよかったらご参加ください。

 

まず、短期記憶と長期記憶はどうなのか。

そして、短期記憶も、視覚と聴覚に分かれるので、どちらで、インプットしていった方が良いのかっていうのを確認します。

その上で、長期化です。

インプットした情報を長期化していく際に、その長期化は、プラスイメージの感情を持てるようにインプットできるのか。

できないのであれば、せめて感情をフラットに持っていくというようなことを考えてやっていただければいいのかなと思います。

 

いかがでしょうか。

 

 

 

 

発達障害ラボ

室長 車重徳

 

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