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007【WISC-Ⅳ】VCI (言語理解指標)の「理解」が低い子どもの対応法とは

 

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査において
結果の読み取りは
本当に難しいものです。

 


臨床心理士さん、公認心理師さんでも
WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査の読み取りは
間違えることも多々あります。



なぜ、間違えてしまうことが
あるのでしょうか。



それは、臨床心理士になる際の
指定大学院で

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査の読み取り方や
親御さんへのアセスメントの仕方を
ちゃんと教わっていないからです。



臨床心理士さんや公認心理師さん
ご本人の能力の問題ではなく
大学院のカリキュラムの問題だったのです。



では、そのWISC-Ⅳ(ウィスク4)検査の中でも
検査を実施する方は
最も難しいと感じる検査
「理解」についてご説明いたします。

 

 

 

《WISC-Ⅴ検査の低い指標の伸ばし方はこちらから》

 

 

 


【WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査にある理解とは…】

WISC-Ⅳ検査は、合計15の
下位検査から成り立っています。



そも15ある下位検査は
10の基本検査と
5の補助検査で構成されています。



WISC-Ⅳ検査の「理解」は
その15ある検査の中で
最も難しいものと言えるでしょう。



では、その「理解」という項目で
子どもの何が分かるのでしょうか。



簡単にいうと「理解」という検査で
その子どもの
「対社会的な一般常識力」が分かります。



そのため「子どもの問題行動」の原因が
WISC-Ⅳ検査における

「理解の低さ」=一般常識力の低さ

にあると推定されるケースも
往々にしてあるのです。

 

 

 

《発達障害児の支援方法について学びたい方はこちらから》

 

 


【一般常識は教えているが…】

親御さんの中には
子どもに一般常識を色々教えているが
なかなか定着しない
とおっしゃる方が多数います。



例え、子どもの一般常識力が低くても
悲しまないでください。



子どもの一般常識力が低いのは
親御さんがちゃんと教えていない訳でも
親御さんの躾の問題でもありません。




例えば、子どもの短期記憶が
低いのであれば

何かを教えても
なかなか覚えないでしょう。



また、一度覚えたことであったとしても
長期記憶が低いのであれば

数ケ月経てば
全部忘れてしまうこともあるでしょう。



全部忘れてしまうどころか
覚えたという事実とか
教えてもらったという事実まで
忘れてしまうのです。



それは、本人の努力の問題でもなく
もって生まれた、その子の特性なのです。



短期記憶というのは
WISC-Ⅳにおいて
WMI(ワーキングメモリ指標)です。



長期記憶というのは
WISC-Ⅳにおける
VCI(言語理解指標)にある
単語と知識になります。

 

 

 

《WISC-Ⅴ検査を自分で実施したい人はこちらから》 

 



【一般常識を子どもに教えつつ、短期記憶も鍛えよう】

どうせ忘れてしまうので
一般常識を教えても
しょうがないのでは、
と考える方も
少なからずいるでしょう。



しかし、テクニックを用いて
記憶させることは可能です。



また、WMI(ワーキングメモリ指標)は
トレーニングによって
上げることが可能です。



長期記憶への移行や保持については
テクニックを用いるのです。



詳細は、また別の記事で書きますね。


さて、一般常識力が低いお子さんに対して
やれることはあります。

色々と試してみてくださいね。

 

   

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発達障害ラボ

室長 車重徳