571【WISC-Ⅴ】ウィスク5でIQが高いのに困っている理由とは

 

WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査を受けて「IQが高いですね」と言われたのに、なぜか学校や家庭で困りごとが続いている。

 

このギャップに戸惑う保護者は少なくありません。

 

一般的にIQが高い=何でもできるというイメージがありますが、実際にはそう単純ではありません。

 

WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査は全検査IQだけでなく、複数の指標から子どもの認知特性を測っています。

 

IQが高くても、その内訳に大きな凸凹があれば、生きづらさは十分に起こり得るのです。

 

 

 

 

例えば、言語理解や流動性推理が非常に高い一方で、処理速度が低い場合があります。

 

頭の中では深く理解し、複雑な思考ができるのに、作業が追いつかないという状態です。

 

授業中は答えが分かっているのに、ノートを写している間に次の話題に進んでしまう。

 

テストでは考えはまとまっているのに、時間切れになる。

 

このズレが続くと、「できるはずなのにできない」という自己否定感が生まれます。

 

 

 

 

また、ワーキングメモリが弱いケースもあります。

 

推理力は高いのに、一度に多くの情報を抱えることが苦手なため、ミスが増えたり指示を忘れたりします。

 

周囲からは「頭がいいのに不注意」と誤解されやすく、評価と現実の差に苦しみます。

 

このように、IQの高さは必ずしも日常生活の安定を保証しません。

 

 

 

 

さらに、知的に成熟している子どもほど、周囲との感覚のズレを感じやすい傾向があります。

 

話題や関心が同年代と合わず、孤立することもあります。

 

考え過ぎて不安が強くなる子どももいます。

 

IQの高さは強みである一方、環境とのミスマッチが生じれば負担にもなり得るのです。

 

 

 

 

重要なのは、IQという一つの数字に安心しないことです。

 

WISC-Ⅴの本当の価値は、指標のバランスを読み解くことにあります。

 

得意な力を伸ばしながら、負担の大きい領域には具体的な支援を入れることが必要です。

 

IQが高いのに困っているのは矛盾ではありません。

 

それは能力の高さではなく、アンバランスが原因であることが多いのです。

 

数値に振り回されるのではなく、その子の特性全体を理解することが、困り感を減らす第一歩になります。

 

 

 

 

発達障害ラボ

車 重徳

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