WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の結果説明を受けた帰り道、言葉を失ってしまったという保護者は少なくありません。
「思っていたより低かった」「凸凹が大きいと言われた」「支援が必要と言われた」。
そんな瞬間、頭が真っ白になり、胸が締めつけられるような感覚になることがあります。
その気持ちは決して特別なものではありません。
わが子のことを真剣に考えているからこそ、ショックを受けるのです。
まずお伝えしたいのは、WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査の数値は「未来の保証書」でも「限界の宣告」でもないということです。
検査はあくまで、その日の状態での認知特性を切り取ったものです。
子どもの可能性を決めるものではありません。
特に、全検査IQや一部の指標だけを見て、「この子はここまで」と考えてしまうのは早計です。
WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査は強みと弱みのバランスを見る検査であり、支援の方向を探すための地図なのです。
ショックを受ける背景には、「普通であってほしかった」という願いがあります。
それは自然な感情です。
しかし、普通という基準は曖昧で、誰もが何らかの凸凹を持っています。
大切なのは、その凸凹をどう活かすかです。
例えば、処理速度が低くても深く考える力がある子どもは、時間をかければ大きく伸びます。
ワーキングメモリが弱くても、視覚的な工夫で学びやすくなります。
また、ショックの正体は「知らなかったこと」に対する不安でもあります。
数値の意味が分からないまま受け止めると、必要以上に重く感じてしまいます。
結果をもう一度丁寧に読み直し、分からない点は専門家に確認してください。
理解が深まるほど、不安は整理されていきます。
子どもは検査の数値でできているわけではありません。
日々の笑顔や頑張り、興味や優しさが、その子の本質です。
WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査はその一部を可視化したに過ぎません。
ショックを受けたということは、それだけわが子を大切に思っている証拠です。
今はつらくても、その結果を支援のヒントとして活かせば、未来は変わります。
数値に絶望するのではなく、その子に合った道を見つけるための第一歩と捉えてください。
それが本当に伝えたいメッセージです。
発達障害ラボ
車 重徳