598【発達障害】お友だちを叩く子どもの対応方法

 

「また叩いてしまいました」

 

園や学校からそう告げられたとき、保護者は胸が締めつけられる思いになります。

 

叩く行為は目立ちやすく、周囲の視線も厳しくなりがちです。

 

しかしまず理解したいのは、叩く行動は悪い子だから起きるのではなく、うまく伝えられないうまく止まれない結果として起きていることが多いという点です。

 

 

 

 

 

子どもが友だちを叩く背景には、衝動性、言語化の未熟さ、感覚過敏、疲労、ルール理解の曖昧さなど、さまざまな要因があります。

 

WISC-Ⅴ(ウィスク5)検査でワーキングメモリや処理速度が弱い傾向がある子は、指示を保持できず混乱しやすく、言語理解が弱い子は気持ちを言葉にする前に手が出ることがあります。

 

行動そのものだけでなく、その直前に何が起きていたのかを丁寧に振り返ることが重要です。

 

 

 

 

 

対応で避けたいのは、強い叱責や長い説教です。

 

興奮状態では言葉は届きません。

 

まずは安全を確保し、短く「叩くのは痛い」と事実を伝えます。

 

落ち着いた後で、「どうして嫌だったの?」「どう言えばよかったかな」と一緒に振り返ります。

 

叩く代わりの表現を具体的に練習することが効果的です。

 

「やめて」「かして」「いやだった」といった言葉を、普段からロールプレイで練習しておくと、実場面で使いやすくなります。

 

 

 

 

 

同時に、環境調整も欠かせません。

 

人数が多すぎる、刺激が強すぎる、切り替えが急すぎるなど、負担が重なれば行動は増えます。

 

活動の見通しを示す、休憩スペースを用意する、役割を明確にするなど、先回りの工夫が再発防止につながります。

 

 

 

 

 

叩く行動は性格ではなくスキル不足と捉えることが大切です。

 

スキルは練習で伸びます。

 

親が過度に恥じたり怒ったりするよりも、「今は練習中」と冷静に支える姿勢が、子どもの自己調整力を育てます。

 

叩かない方法を一緒に学ぶ。

 

その積み重ねが、確実に行動を変えていきます。

 

 

 

 

 

発達障害ラボ

車 重徳

《個別のご相談はオンラインカウンセリングまで》