新版K式発達検査を受ける前に親がすべきこととは
「新版K式発達検査を受けることになりました。
親として何を準備すればよいでしょうか」
このような質問を受けることは少なくありません。
発達検査と聞くと、
「良い結果が出るように練習させた方がいいのでは」
「できるだけ失敗しないように教えておこう」
と考える保護者もいらっしゃいます。
しかし、実はそれは逆効果になる可能性があります。
新版K式発達検査は、子どもが現在どのような発達段階にあり、どのような力を持っているのかを客観的に把握するための検査です。
できることと苦手なことを明らかにし、その後の支援や関わり方を考えることが目的です。
そのため、「良い点数を取るための検査」ではありません。
まず親がすべきことは、「検査で良い結果を出そう」と考えないことです。
事前に問題を教えたり、特定の課題を繰り返し練習させたりすると、本来の発達の姿が分からなくなってしまいます。
その結果、本当に必要な支援につながりにくくなることがあります。
検査はありのままの子どもの姿を見るためのものだと理解しておくことが大切です。
また、検査前には子どもの体調を整えることも重要です。
十分な睡眠を取り、朝食を食べ、できるだけ普段どおりの生活を心がけましょう。
疲れていたり、眠かったりすると、本来の力を発揮できないことがあります。
検査当日に
「今日は頑張ってね」
「失敗しないでね」
とプレッシャーをかけるよりも、
「先生と遊んでくるくらいの気持ちでいいよ」
と安心させる声かけの方が、子どもは自然な力を出しやすくなります。
さらに、親自身が子どもの普段の様子を整理しておくことも大切です。
家庭ではどんな遊びが好きなのか、どんなことに困っているのか、園や学校ではどのような様子なのかを具体的に伝えることで、検査結果をより正確に解釈しやすくなります。
検査の数値だけでは分からない生活場面での情報は、支援方針を考えるうえで非常に重要です。
そして最も大切なのは、検査結果を「良い・悪い」で判断しないことです。
新版K式発達検査は、子どもの価値を決めるものではありません。
その子に合った支援方法を見つけるための地図です。
発達には個人差があり、今できないことが将来もできないとは限りません。
反対に、今得意なことが、その子の大きな強みへと成長していくこともあります。
新版K式発達検査を受ける前に親が本当にすべきことは、子どもを「良く見せる準備」ではなく、「ありのままの姿を受け止める準備」です。
その姿勢があることで、検査結果は単なる数値ではなく、子どもの未来を支える大切なヒントになります。
そして、そのヒントを活かした支援こそが、子どもの可能性を最大限に伸ばす第一歩になるのです。
発達障害ラボ
車 重徳